【2020年引越し難民大予想】引っ越しが増える春!今年はどうなる!?
公開日 2020年02月06日
春は入学や入社、転勤などで引越しをする人が増える季節。日本全国で一斉にはじまる大移動のため、引っ越し業界の繁忙期です。そんな中、2年前ほどから「引越し難民」という言葉が生まれました。
引越し難民とは一体何なのか!? その正体を解き明かしながら、引越し難民について徹底リサーチ。最近引越しをした人のアンケートや過去データを元に、2020年春の引越し難民の状況を予想していきます!
■目次
・今さら聞けない、引越し難民とは?
・引越し業者に聞いた! どうして引越し難民が続出してしまったの?
・2018年・2019年を振り返る! 引越し希望者が集中した時期や引越し費用は?
・2020年の引越し難民をデータとともに大予想!
・最後に
今さら聞けない、引越し難民とは?
引越し難民とは、その名のとおり、引越しをしたいのにできず、困った状態に陥っている人々のことです。この言葉は、2018年頃からニュースなどで取り上げられはじめました。
引越し難民の認知度は7割!
そこで引越しをしたことがある人に、「引っ越し難民ということばをきいたことがあるかどうか」を尋ねたところ、約7割の人が「はい」と答えた結果に。このことからも、引っ越しをする人にとっては、おなじみの言葉になっているのではないでしょうか。
引っ越し難民になる原因を予想してもらったところ、最も多かったのが、「引越し時期が集中していること」という声。「年度ごとの引越しのタイミングがかぶる人が多数だから。転勤の告知が直前のことも多く、手配が間に合わないケースもある」「転勤、入学、入社が全部4月に固まるから」など、それを緩和させるためには、個人だけではなく会社や学校側の配慮を求める意見もありました。
一方で、「運送サービス業の人手不足」「引越し業者が少ない」といった人手不足が原因であるという意見も。また、「早めに予約しなかった」「時期によっては引越し料金が高くて融通もきかない」といった、ピーク時の引越し料金の高さや準備不足などをあげる人もいたようです。
(※)調査概要は文末に記載
引越し業者に聞いた! どうして引越し難民が続出してしまったの?
では、実際にどうして引越し難民が発生してしまったのか、この問題に対してどんな対応をしているのかを、引っ越し業者3社に取材しました。
アップル引越センターでは、引越し難民問題についてまとめたプレスリリースを公開しており、(1)需要に対して引越し供給量が足りないこと、(2)引越しの見積もりが高額なことを、引越し難民問題の原因と言及しています。
供給が足りない理由に、労働人口減少と引越しスタッフの希望者の少なさを挙げ、見積もり額の高額化については、繁忙期に売上が依存される経営体制と引越し料金に定価が決まっていないことが根底にあると指摘しました。
さらにハート引越センターによると、「物流会社は多いが、引越し専業会社がそもそも少ない」ということに加え、「物流の高度化に伴い、物流会社の引越し部門の縮小」といった要因も重なっているのでは、とのこと。近年、転勤にともなう引越しといった法人需要が増え、分散引越しの推奨による繁忙期期間が長期化しているようです。
3~4月期に引越が集中するのに対し、引っ越し業者の不足が生じるこの問題に対して、MSブラザーズ引越センターでは、「大手引越センターと見積・受付開始時期をずらすことで、引越し料金の過度な高騰を抑え、なるべく多くの方の希望に応えられるようにしています」と対策をとる姿勢を示しています。
このように、引越し難民の問題は、入学や入社に合わせて引越しが必要な人たちだけではなく、人手不足や労働環境の変化など社会全体の課題となっていることがわかりました。
2018年・2019年を振り返る! 引越し希望者が集中した時期や引越し費用は?
過去2年で引越し希望者が殺到した日はいつ?
2018年3~4月、2019年3~4月の引越し希望日データを振り返ってみると、引越し希望者が最も殺到したのは、2018年は3月31日(土)、2019年は3月30日(土)で、3月の最終土曜日に集中することがわかりました。
引越し希望者は3月15日ごろから増えはじめ、3月末ごろにピークを迎えています。その理由として、賃貸物件の旧居と新居の二重家賃を防ぐために、引越し日を末日にしたい人が多いことが考えられます。
また、土曜日に集中する理由としては、仕事が土日休みの方が多いと予測できます。土曜日に引越しをして、日曜日に部屋の片づけをしてしまいたいと思うのは当然のことでしょう。
※「SUUMO引越し見積もり」を利用したユーザーデータより算出
引越しで実際にかかった費用は、年々上昇傾向に?
それでは、引越しにかかる費用はどのくらいなのでしょうか? 2017年~2019年の繁忙期の引越し費用は、2017年よりも2万円ほど増えて15万5049円となり、2019年の通常期よりも約1.2倍も高いという結果になりました。
■~50km未満(同都道府県程度)の引越し料金相場
2017年 | 2018年 | 2019年 | |
---|---|---|---|
通年 | ¥111,546 | ¥114,306 | ¥125,490 |
通常期 | ¥98,980 | ¥100,916 | ¥102,707 |
繁忙期 | ¥135,061 | ¥140,518 | ¥155,049 |
※2020年1月時点の「SUUMO引越し見積もり」口コミデータより算出
通年でみても、2017年から同じ条件下での引越し費用が毎年少しずつ増加し、2018年~2019年の1年だけで、約1万円高くなりました。
ハイシーズンは料金が高いことを念頭において、引越し予算も多めに用意しておくことが大切ですね。
2020年の引越し難民をデータとともに大予想!
今年の引越しのピーク日は3月28日(土)と予想
前章で示した通り、3月の最終土曜に引越し日を希望する人が集中することがわかっています。
そうなると、今年の引越しのピーク日は3月28日(土)と言えるでしょう。その次に希望者が多くなりそうな日は3月20日(金・祝)と3月21日(土)。3月下旬の土日に引越しを希望している人は注意が必要です。
ちなみに、公益社団法人全日本トラック協会の「2020年引越混雑予想カレンダー」によると、今年の引越しのピークは3月20日(金・祝)~4月5日(日)とのこと。SUUMOが予想する引越しピーク日が、ぴったりはまります。
出典:公益社団法人全日本トラック協会
国土交通省および全日本トラック協会では、3月~4月の引越しの混雑を懸念し、繁忙期以外の時期に引越しを検討してほしいと、広く働きかけています。
これから引越しを予定している人は、引越し業者への連絡を早めに行い、引越し日を確定しておくなど、入念な準備を進めておきましょう。
また、学生生活や会社と折り合いをつけながら、引越し時期そのものをずらしたり、できるだけ安い日に引越しをできないかを検討してみることもオススメです。引越しが集中する週末よりも、平日や午後遅めの時間帯などを選ぶことでも、引越し料金を抑えることができます。
最後に
これから、ますます人手不足が加速していく日本。
社会全体でうまく調整しあい、いつかは引越し難民という言葉がなくなる日がくるといいですね。
●取材協力/アップル引越センター・MSブラザーズ引越センター・ハート引越センター(五十音順)
●写真/PIXTA
●調査概要
[引越しに関するアンケート]より
・調査期間:2020年1月7日(火)~2020年1月8日(水)
・調査方法:インターネット調査
・対象:2017年~2019年の間に引越しをした、20代~50代の男女
・有効回答数:442
・調査機関:Fastask
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