二人暮らしを始めるなら考えておきたい! 新居探し~引越しにかかるコスト
公開日 2017年03月29日
新居の契約~入居までに必要な手続きと費用
まずはどんな家に住みたいか、二人でよく相談を。職場への通勤の便や家賃など、二人の意見をしっかりとすり合わせて希望の条件を絞り込みましょう。
・家賃の相場は?
1カ月の家賃の相場は、手取り月収のおよそ3分の1が目安といわれています。例えば手取り収入が月に30万円であれば、その3分の1にあたる10万円が目安。これには管理費や共益費といった、家賃以外に毎月かかる費用も含まれます。また、ボーナスや残業代などの変動する収入は計算に入れず、毎月必ず得られる最低限の収入をもとに計算するのがポイントです。
・契約~入居までに必要な費用
新居を契約する際には、さまざまな費用が必要になります。敷金・礼金、火災保険料、保証金、不動産会社を利用したなら仲介手数料もかかります。また、家賃は前払いとしているケースが多く、契約時には家賃の支払いが必要に。
敷金や礼金はそれぞれ家賃の1~2カ月分であることが多く、仲介手数料も家賃をベースに決められていて、最大で1カ月分が必要です。火災保険料や保証金といった費用もかかるため、多めに見積もると契約時には家賃のおよそ6カ月分が必要になるという計算になります。
もちろん、物件によっては敷金・礼金が不要なところもあり、仲介手数料無料としている不動産会社もあります。費用を抑えたいなら、これらを条件に加えるのもよいでしょう。
引越し費用はどれくらいかかる?
次に、引越しにかかる費用を見てみましょう。既に二人で同じ家に住んでいる場合(二人暮らしの引越し)と、実家などから一人ずつが引越してくる場合(単身引越し)とで、同一都道府県内で引越した場合の費用の相場を算出すると、
【二人暮らしの引越しの場合】
繁忙期(2~4月)…8万2184円
通常期(5~1月)…6万7996円
【単身引越しをそれぞれ行った場合】
・荷物が多めの人
繁忙期(2~4月)…5万8198円
通常期(5~1月)…4万5379円
・荷物が少なめの人
繁忙期(2~4月)…4万7620円
通常期(5~1月)…3万6049円
上記のようになりました。単身引越しをそれぞれ行う場合は、二人分の費用が必要になるので、それぞれの料金がかかります。
また、荷物が少ないほうが料金は安くなります。不要なものはできるだけ処分し、身軽になって引越しするのがよいでしょう。
二人でチェックしておきたい節約ポイントは?
二人暮らしの引越しの場合に考えておきたい節約ポイントについて、引越しオーガナイザー®の門野内さんにお聞きしました。
・新居探しのタイミング
結婚のタイミングは、何かとお金がかかりがち。結婚式や新婚旅行など、楽しみなイベントも続きますが……。
「結婚をする場合などは、後に控えた結婚式や新婚旅行の憧れを優先したくなってしまいますが、そこにばかりお金をかけてしまうのは考え物。その後も住み続ける『家』にかけるコストを考えることも大切です」(門野内さん・以下同)
家は結婚式の後にも二人で暮らす大切な場所。しっかりと考えておいたほうがよいそうです。
「結婚式場の下見などを始めると、どうしても気持ちがそちらに向いてしまいますよね。ですからその前、結婚を決めた段階で住む場所などについて話し合い、どんな家に住みたいかを相談し、物件探しを始めるのがオススメです」
・家具や家電はどうする?
どちらもが既に一人暮らしをしている場合など、家具や家電が重複してしまうケースもあります。
「例えば冷蔵庫やテレビなど、複数なくてもよいものはどちらかだけを残し、一方は旧住所で処分しましょう。ほかに、寝室を分けないのであればベッドや布団、荷物が少ないのであれば大きなタンスなども不要。自転車なども、新居の駐輪スペースに限りがあったり、駐輪場の費用が台数分必要なことも多いため、場合によってはシェアしてもよいでしょう。また、新たに家具や家電を購入する場合には、新居の住所に配送してもらうと輸送コストも削れますね。新しい家具や家電の購入は、新居が決定してからが理想的です」
さらに気をつけておきたいのが、単身者物件からそうでない物件に引越す場合。家具や家電の質が異なるため、新たに購入が必要になるケースも多いのだとか。
「単身者向けの物件は、照明器具や小型の冷蔵庫などが備え付けてあることも多いです。家具・家電付きが特徴の物件もありますよね。ですが、2人以上で住む物件になると照明器具などは付いていないところが多く、自分たちで用意する必要がでてきます。エアコンなども、リビング以外には設置されていないなど、新たに買い足さなければならないことも。また、一人暮らしの部屋で使っていた家電ではパワー不足で、持ち込んでも使えないことも少なくありません。新しい部屋に合わない家電は、思い切って買い替えるほうがよいですね」
・新居の「サイズ」を意識して、荷物を厳選しよう
ほかにも、実家からの引越しでありがちなのが「想定外のサイズダウン」だといいます。
「二人で暮らし始める新居は、実家よりも狭いことがほとんどですね。そこへ実家と同じ荷物を持ち込んだり、部屋の荷物を全て持っていったりすると、入りきらないとか、部屋に不釣合いなサイズの荷物が入ってしまう、というようなことになります。例えば実家にあるような大型のテレビを買ってリビングに置きたい!と思っても、10畳のリビングダイニングに50型を超えるテレビは少し大きすぎます。一人暮らしの経験がない人は、改めて新居の『サイズ』に着目して、これまでに使っていたものよりコンパクトな家具や家電を選ぶのがおすすめですよ」
また、実家からの引越しの場合は、家族に相談して、思い出の品などの今すぐ必要でないものは置いていくのも引越し料金を下げるコツのひとつ。可能な限り荷物を減らし、後から必要なものがあれば取りに行ったり、家族に送ってもらったりといった方法をとるのがよいそうです。
二人暮らし、引越し費用を抑えるコツ
二人暮らしの引越しでは、前もってどのような家やエリアに住むのか話し合い、物件探しをするのが重要になってきます。
また、それぞれの家から引越して同居をスタートする場合には、家具や家電をどのように調達するか(どちらかの家から持ち込むか、新たに購入するか)など、お互いの荷物の量を減らすのが、コストを削るポイントとなります。特に家具や家電の重複は避けたいポイント。運搬費用と処分費用がかかってしまうため、相手としっかり話し合っておきたいですね。
取材協力
引越しオーガナイザー® 門野内絵理子
引越し回数11回の経験をもとに、引越しを通して思考と空間を整理し、暮らしやすい家をプロデュースする「引越しオーガナイザー®」として活動中。
http://hikkoshi-org.wixsite.com/home
SUUMO引越し見積もり引越し料金相場 https://hikkoshi.suumo.jp/soba/
公益社団法人 全日本不動産協会 http://www.zennichi.or.jp/public/knowledge/rental/
掲載:2017年3月29日
写真:PIXTA
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