新婚生活に必要な家財道具の選び方
公開日 2016年08月18日
最近は、「嫁入り道具に桐のたんすを持っていく」という人はさすがに少なくなったけど、夫婦二人で生活するとなると、一人暮らしを始めるときとは違う「家財道具」が必要になるもの。 そこで、All About「結婚」ガイドとして活躍する粂美奈子さんに、結婚後に必要な家財道具の選び方について伺いました。
まずは二人のライフプランを話し合うことが大切
「結婚をきっかけに家具や家電を新調するのなら、『この家に二人でどれくらい住むのか』を考えることが大切です。今の新居はとりあえずの仮住まいでもっと広いところに近々引越したい、一戸建ての家を購入したい、といった将来設計がある場合は、今の家にピッタリのサイズや雰囲気で家財道具をそろえてしまうと数年後に困ることに……。また、すぐに子どもが欲しい、両親と同居の予定があるなど、家族の人数が変わる場合にも注意が必要ですね」
粂さんによると、3~5年で住居やライフスタイルが大きく変わる可能性がある人は『手持ちのものを活用する』というのも選択肢のひとつとして考えたほうがいいとのこと。
では、今のところ新居から引越す予定はないという場合は、どのような家財道具を買いそろえるのがオススメなのでしょうか? 具体的に聞いてみることに。
ポイント:ベッドはお互いの振動を最小限にできるものを
「ある程度の広さがある寝室なら、シングルベッドを2台並べて置くのが安眠のためにはいいですね。どちらかが寝返りをうつたびに振動が伝わってぐっすり眠れないとなると、ストレスがたまって夫婦仲にも影響しかねません。ダブルベッドを購入する場合でも、マットレスが半分に分かれているタイプや、振動が伝わりにくいものを選ぶといいですね」
ポイント:ダイニングテーブルは伸縮可能なものが◎
「結婚を機に購入する人が多い家財道具といえば、ダイニングテーブルとソファが代表格。『お客さんが来るかも』と、つい大きなものを購入しがちですが、存在感のある家具だけに部屋を圧迫することも……。夫婦だけの生活なら、ダイニングテーブルは最大でも4人がけで十分。来客に備えるなら、テーブルのサイズを調整できる伸長式のタイプがオススメです」
ポイント:収納家具は“かける収納”ができるものを選ぶと便利
「家具や家電は、二人で生活を始めても1つでいいのですが、衣類は二人分なので、単純に考えて一人暮らしの二倍の収納が必要になります。量だけでなく、夫がスーツを多く持っている場合は、たたんで収納……というわけにはいかないので、ジャケットやズボンをかけられるラックのようなものが必要です。衣類の収納家具を購入するときは、事前に『量はどれくらいあるのか』『どのように収納する洋服が多いのか』をしっかり把握するようにしましょう。ちなみに、ハンガーも2人分必要になるので多めに用意しておくと便利です」
ポイント:洗濯機の容量は“人数”よりも“頻度”で決める
「夫婦2人で使うなら、洗濯機は5~6Lくらいが目安とされています。ただ、『洗濯はまとめて週末に』という生活サイクルならば、7~8Lほどの大きめのものを購入したほうがいいですね。洗濯機のサイズは、家族の人数で決めるよりも洗濯の“頻度”を考えたほうがいいと思いますよ。また、一度購入したらすぐには買い替えないものなので『2、3年の間に子どもを産みたい』と考えているのであれば3~4人用を基準に選ぶなど、長期的な視点で購入するようにしましょう」
ポイント:家事分担のためにも家電は夫が使いやすいものを選ぶ
「結婚前は実家暮らしだった、という人は、炊飯器や掃除機などをあまり使ったことがないかもしれません。特に男性は、家事にまつわる家電にはあまりなじみがない人も多いですよね。ただ、夫婦で生活するとなると、夫に家事を分担してもらう場面が訪れます。そんなとき『使い方が分からない』とならないよう、家電はできるだけシンプルな機能のものを選ぶといいですね。逆に、夫が家電に詳しい場合は、使いやすそうなものを夫に任せて選んでもらうと、積極的に家事に参加してくれると思いますよ」
ポイント:食器は“お客様用”を買い込み過ぎない
「食器は、二人分のお料理を盛る大皿などは購入したほうが便利ですが、結婚前にお互いに一人暮らしをしていたのなら、今までのものを持ち寄っただけでも支障なく生活できると思います。ただ、マグカップやお皿など、使用頻度が高いものはおそろいのものを新調したりすると、新婚気分が高まっていいですよね。結婚時の引越しでやりがちなのが『来客用のお皿をそろえなきゃ』と、ついついたくさん購入してしまうこと。でも実際は、お客さんが家に来て食事をする機会はそうそうないので、来客用にはお茶を出すための湯のみがそろっているくらいで大丈夫です」
新婚の家具・家電は「長期的に利用できるもの」を選ぶのがコツ
新婚生活だからと張り切って、アレもコレもと思いがちな家財道具選びですが、「“新婚生活”というイメージだけで買いそろえるのが一番危ない」と粂さん。
「『オシャレなコーヒーメーカーが欲しいな』『多機能オーブンレンジがあったらいいな』と意気込んでも、憧れだけで購入すると結局使わなかった……なんてことになりかねません。二人のライフスタイルをしっかり見つめて、本当に必要なものを見極めることが大切です。引越しに合わせてすべてを用意しなくても、生活していくなかで徐々に必要なものを買いそろえるという方法もあるので、まずは二人の生活サイクルがどんなふうになるのかを実感してみてから、必要な家財道具を購入するのも手ですよ」
夫婦生活はこれから先、長く続くもの。今、欲しいものではなく「長期的に活用できるもの」を選ぶのが、結婚後の家財道具選びのコツなんですね。
取材協力:粂美奈子
写真:PIXTA
掲載: 2016年8月18日
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